唐津のお店を食べ歩き、持ち帰り。

唐津にある飲食店、テイクアウトのお店で食べたものをレビューするそんなブログ

蕎麦尽くしのコースを食べられる静かなお店 梅心の蕎麦膳(2800円)

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店名:梅心

住所: 佐賀県唐津市七山馬川43−1

番号:  0955-58-2410

時間:11:00~17:00 ※夜は予約時のみ営業

定休:火曜

駐車:2台

 

【お店の紹介】

 七山に新しくできたに蕎麦屋。七山の蕎麦というと、マツコの知らない世界でも紹介された里味庵が有名ですが、こちらは福岡でお店を出されていた方が七山に惹かれ始めたそうです。

 浜玉から七山に上る道をひたすら進み、所々にある案内を見ながらとなるため、途中この道で合っているのかと不安になりながら進みました。

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 店内は四人がけの座席が2つに、二人がけのテーブルが2つに、四人がけのテーブルが一つとなっています。和のテイストが強い、古民家のような内装で落ち着いた雰囲気となっています。

 外もたまに車が一台通る程度で非常に静かです。ぼけーっと外の風景を見ながら時計を見ずに過ごしていました。

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 メニューは蕎麦を使った料理のみとなっています。単品の他にコースのそば膳があり、こちらは前菜にヤマメ料理。もり蕎麦に天ぷら、焼き物にデザートとコースとなっており、出てくるお茶もただのお茶でなく、蕎麦茶という徹底ぶりです。飲んだ瞬間に広がる強い香り、そして茶葉では出てこないほのかな甘みのあるお茶でした。

 蕎麦膳はコース料理ですが予約なしでも注文できます。ただしコース料理であり完食まで1時間程度はかかるため、時間に余裕をもって来訪することをお勧めします。

 

 

【料理の紹介】

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 まずは前菜の登場。きゅうり・ナス・だいこん・にんじん・紅ショウガと野菜を中心とした漬物に焼き銀杏。さらに昆布の煮物となっています。まずはこれで舌をならすところからスタートします

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 次はヤマメの塩焼き。ヤマメはせごし・塩焼き・唐揚げの3つから選ぶことができます。今回は塩焼きを選択。そして来たのがこちら。実はヤマメの塩焼きは初体験だったりします。

 ヤマメは駐車場横の生け簀で飼われているため、さっきまで泳いでいた新鮮なヤマメ。そのため外側はしっかり焼かれ塩味も聞いておいしく、中はちゃんと水分を含んでふっくらみずみずしい塩焼きとなっています。強めに塩を振ってありますが、それがきつくなってきたら備え付けのレモンをかけるとまた味がひとしお変わります。

 いやーおいしかった。外はぱりぱりなかはふっくらでひたすらにおいしかったです。

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 お次は天ぷら。今回のラインナップはえび・魚・ナス・ふきのとう・れんこん・かぼちゃ・ブロッコリーブロッコリーの天ぷらは初めて見ました。

 揚げたてということもありさくさくで非常においしい。天つゆも醤油が強すぎず、天ぷらを殺してしまわない塩梅。ふきのとうはほのかな苦みが癖になり、なるほどこれは酒のつまみに食べられるはずだと感じました。

 そのなかでもブロッコリーの天ぷらがまさかの収穫。特に茎は表面はサクッとしており、なかはほくほく。ブロッコリー特有の青臭さも消えており、ブロッコリーがもつ甘みと火を通したことでほどよい柔らかさとなり、これが特においしかったです。

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 そして焼き物。ラインナップは鹿肉のルイベ・ステーキ・焼きホタテ・リンゴのグラタンとなっています。ルイベは焼き物じゃないけど気にしない。

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 鹿肉は初体験ですが、味としては馬肉に近いです。その馬肉のような脂身は少ないため、非常にさっぱりとした、赤身のうま味が強い風味となっています。ルイベであるため口に入れた最初はシャリシャリしていますが、体温で溶けてしっとりとなりうま味が一気に広がります。生臭さもなく、鹿肉初体験ですがおいしかったです。

 ステーキ・焼きホタテは普通においしかったです。そしてリンゴのグラタンという変わり種ですが、味わいとしてはそこまでリンゴの存在感はなく、中身は海鮮グラタンでした。きざんだリンゴがグラタンに入っていますが、かなり火を通してあるため、甘さがグラタンが混ざっている感じはなく、食感のアクセントになっている程度でした。デザートグラタンでなく、しっかりとおかずグラタンでした。

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 そして来ましたメインの盛り蕎麦。思ったより量があり驚きました。生わさびを擦っていただく形となります。おろしがねは細かい目のタイプであるため、すったわさびは粒子が細かい水分が多めのわさびになっていました。個人的にはもっと粗めのわさびを味わってみたかったのですが。

 すりたての生わさびを食べてみると、絡みはありますがチューブのように一気に鼻に抜けるような辛さでなく、じんわりと辛さがやってくるため、口の中にワサビに風味が残りやすくなっています。鼻をさすような辛さもなく、生とチューブでここまで違うものかと驚きました。

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 蕎麦はのど越しの良く、コシもあるツルツルタイプの蕎麦。北海道の蕎麦と七山の水を使いその日使う分だけうっているこだわりの蕎麦でなめらかな口当たりです。

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 蕎麦の後には蕎麦湯もでます。これに関しては完全な好みです。お湯に溶けだした蕎麦の強い風味とデンプン質が溶け込んだねっとりとした白濁であるため、わりと癖がある味わいです。ストレートで飲むと人によってはきついかもしれないので、その場合は麺つゆで割るのをおすすめします。

 

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 最後はデザートの蕎麦ようかん。味わいとしては蕎麦の風味とあずきのほのかな甘みがある優しい甘さがあります。ほんとうに余計なものが入っていない味でした。

 

 2800円というたまの贅沢ですが、これは2800円以上の価値がありました。七山のなかでも結構奥でアクセスが悪いのが唯一の難点かな・・・