店名:中町たつ馬
番号: 0955-58-9622
時間:11:30~15:00 17:30~21:30
定休:毎週月曜日、第1、第3日曜日
駐車:なし
【お店の紹介】
中町にできた和食店。以前大手口バスセンターの向かいにたっていたパチンコ店の跡地でできており、自前の駐車場がないため付近の有料駐車場を使う必要があります。
店内はテーブル席と4人掛けの個室席が2つ(最大8名個室にすることが可能)
ランチ・ディナー共に完全予約制でランチコースは2450円、ランチ会席が3000円。夜のお任せ会席が3890円、季節会席が5250円の4種のみとなっています。季節懐石は月1回の頻度で新しいメニューに変わります。また3月までの期間限定でフグ懐石(11000円)もあります。このため一品料理はなく、コースメニューとお酒のみとなっています。
【料理の紹介】
まずは前菜。ホタルイカ・タケノコの和え物。タイの子旨煮。もずくとろろかけ。スナップエンドウの黒ゴマクリーム掛け。前菜でタイの子って珍しい・・・
前菜ということで全体的に優しめの味付け。プチプチとした食感の卵にサクサクのタケノコ。ねっとりとしたホタルイカなど、様々な食感の食材を楽しむことができます。
タイの潮汁。これぞまさに黄金汁。飲んどみると塩味はかなり抑えられており、タイの旨味をしっかり感じることができます。少しずつ旨味がやってくるような上品な風味をしています。白木耳もこれまた美味い。黒木耳のようなわかりやすいザクザク感でなく、シャクシャクという柔らかい歯ごたえ。
お造りは鯵・タイ・かんぱちの3種類。わさびの他にみょうががそえてあります。刺し身でみょうがが添えられているのは珍しい。そしてこのみょうががわさびとは違うアクセントがあり、刺身との相性が抜群です。
また醤油は自家製と書いてあり、この醤油が甘みが強くおいしかった。食材だけでなく食材をいかすための調味料も存在感があり、調味料を楽しむメニューでもありました。
新じゃがいもの万十。あんかけにはセリが入っています。まんじゅうの中身はひき肉で、味付け自体はじゃがいもとひき肉のみとシンプル。あんかけの味付けも濃すぎず、じゃがいもの味を強く感じられます。
こちらは桜鯛と春野菜の天ぷら。春野菜はゼンマイ、タラの芽、しいたけの三種類。桜鯛は梅肉を包んであり、磯辺塩でいただきます。
ゼンマイはほのかな苦味がある大人の味。タラの芽は食感とほのかな甘味があり、こちらはシャクシャクとしていて旨い。この手の天ぷらは初めて食べましたが、まさに大人の味わいでした。
この磯辺塩がなかなかに旨い。普通の塩よりも存在感が強く、ほのかな味であるためパンチが弱い天ぷらたちにパンチを与えてくれます。風味を楽しみたいなら天ぷら単体で、より味を楽しみたいなら磯辺塩をつけるのがよかったです。
今回一番わかりやすいメニューである佐賀牛のステーキ。岩塩・塩こうじ・マスタード・わさび・ジャポネソースの5種類で楽しみます。塩こうじで肉を味わうのは初めてです。漬け込んで柔らかくすることはあっても調味料にしたことはない。
肉自体に塩コショウがしっかりしてあるため、調味料なしでも食べられますが、個人的にお気に入りは岩塩と塩こうじでした。マスタードやわさびは想像できる味でしたが、特に塩こうじは岩塩とは違った塩味があり、岩塩ほどのパンチはないものの、主張しすぎないおいしさでした。
こちらは桜えびごはん・なめこ汁・漬物。見た当初は桜エビだけはさすがに物足りないのでは・・・?と不安に思いましたが、口に含むと桜エビの強い香り、そして塩味がご飯を進めてくれます。漬物もおいしいし、何よりこのなめこ汁。だしがしっかりときいており、味噌が強すぎない。まさに二日酔いのときにこれが出てきたらうれしいなぁ・・・という優しい味噌汁でした。
これはデザートの生姜プリン。多くの要望を受けて予約販売がされており、それがうなずけるおいしさ。香りは嗅いだ瞬間にわかるほどの強い生姜の香りが鼻を突き抜けます。ならば味わいも生姜が出てくるかと思いきや、口に入れた瞬間は生姜の香りが広がりますが、すぐにミルクの甘みが口全体に広がります。生姜の辛さは味のほうには全くなく、ミルクプリンを甘すぎないようにセーブしてくれています。そしてプリンの食感はまるでお餅のようにもっちりとしていて、葛粉が入っているのかなとおもうくらいの弾力でした。
この手の懐石はなかなか食べる機会はありませんが、手の込んだおいしいものでした。素材と調味料を楽しめるお店。店内も少人数制のため、落ち着いて食事をしたいときにおすすめです。